自己洞察を深める方法のひとつで、吉本伊信によって創始された。浄土真宗の一派が行っていた「身調べ」という求道に由来している。部屋の隅を屏風で囲い、そこであぐらをかいた状態で、自分が過去に身近な人から「してもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたてと」を具体的に想起し、指導者に報告させる。最低1週間、早朝から夜までくり返す。これを「集中内観」といい、その後、日常的に短時間で行うものを「日常内観」とよぶ。こうした自己洞察をくり返すことで、他者に対する自分のあり方を見直すことができる。非行の矯正に有効なことから注目され、現在では、さまざまな精神障害に対しても行われている。